スマホの写真フォルダを整理していたら、3年前の写真が出てきた。
友達との旅行の写真。 海辺ではしゃいでいる私。 満面の笑みで、楽しそうに笑っている。
そして、今より明らかに太っている。
「あの頃の私、こんなに太ってたんだ…」 最初はそう思った。
でも、写真をよく見ると気づいた。 表情が、今の私とは全然違う。
あの頃の私は、体型なんて気にせずに、 心から楽しんでいたんだ。
今の私は、確かに痩せた。
でも、写真を撮られるのが嫌になった。
「角度が悪いと太って見える」
「この服、体のラインが出すぎてる」
友達と遊んでいても、どこか頭の片隅で、 自分がどう見えているか気にしている。
スマホを持つ手が震えた。
涙が出てきた。
私は何のためにダイエットをしたんだろう。
幸せになるため?
でも、昔の方が幸せそうに笑っている。
綺麗になるため?
でも、今の私は鏡を見るたびに欠点を探している。
母に電話をかけた。
「お母さん、私、間違ってたかもしれない」
母は静かに聞いてくれた。
そして言った。
「あなたが幸せならそれでいいのよ。 痩せても太ってても、笑ってるあなたが一番綺麗」
その言葉を聞いて、また泣けてきた。
ダイエットは間違いじゃなかった。
でも、それで失ったものもあったんだ。
心から笑える自分。
体型を気にせず楽しめる時間。
ありのままの自分を受け入れる気持ち。
今、私に必要なのは、 体重を減らすことじゃなくて、 もう一度、心から笑えるようになることなのかもしれない。
昔の写真を見るたびに、 「あの頃に戻りたい」んじゃなくて、 「あの頃の笑顔を取り戻したい」と思うようになった。
体型じゃなくて、心を。
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